

サイフォン
Siphon / Syphon
サイフォンの魅力
アルコールランプに火を灯し、フラスコに湯を沸かしてロート(漏斗)を挿し込む。
まるで科学の実験のようなサイフォン抽出には、誰もがつい見入ってしまう魅力があります。
戦後、喫茶店ブームの到来によって広く知られる存在となり、一時は一般家庭でも使用されるほど普及が進みました。しかし、やがてブームにも終焉が訪れ、時代の変化とともに、サイフォンでコーヒーを抽出する光景も珍しいものになっていきました。

日本独自の発展を遂げたサイフォン
コーヒーサイフォンの起源は、1830年頃のドイツ、1840年頃のイギリスなど、諸説ありますが、
実はよくわかっていません。1914年にはアメリカでは特許も取得されましたが、日本でコーヒーサイフォンが開発・販売されるようになったのは、1925年(大正14年)頃、誕生から約100年ほど後のことでした。
そして、戦後の混乱期を経て、日本独自のコーヒー文化へと発展を遂げていくことになります。
サイフォン抽出の仕組み
サイフォンは、蒸気の圧力を利用した抽出方法です。
フラスコに湯を沸かし、ロート(漏斗)を差し込むと、湯が沸騰する際に発生する蒸気によってフラスコ内の圧力が高まり、湯はロートへと押し上げられます。加熱を続けることで、フラスコ内部は圧力が高い状態が保持され、ロートに湯が上がったままの状態となりますが、加熱を止めると、フラスコ内部の圧力は低下するため、ロートに押し上げられていた湯はフラスコ内へと戻っていきます。
一見、科学の実験を見ているかのように不思議なサイフォン抽出の光景ですが、原理はとてもシンプルなのです。

サイフォンならではの、豊かな香り
サイフォン抽出の最大の特徴は、ロートからフラスコに湯が戻る際に、勢いよく吸引(バキューム)が発生することにあります。この時に、香りを伴った空気が非常に小さな気泡(バブル)となって液体に溶け込むため、豊かな香りやなめらかな口当たり、すっきりとしながらも長く続く、心地よい香りの余韻が生まれるのです。
エスプレッソやハンドドリップなど、ほかの抽出方法とは違った、サイフォンならではの豊かな香りと味わい。そしてつい見入ってしまう抽出シーンそのものが、サイフォンの大きな魅力でもあります。
サイフォン・コンサルティング事業
彩本堂では、事業者様向けのサイフォン・コンサルティングも承っております。
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[ 受 託 内 容 ]
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・店舗・厨房設計、内装デザイン
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・その他、サイフォンに関わる各種ご相談
